悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
レオンティーナはその帽子を受け取りながら、もう一度ため息をついた。
「でも、お嬢様。奥様も、まんざらでもなさそうですよ?」
「そう?」
ソニアに言われて、もう一度両親に目をやれば、母が右手にひとつ、左手にひとつ帽子を手にしている。父はそれを見比べながら、真剣に選んでいるようだった。
「……そうね。まんざらでもなさそうね」
右手に持っていた青い帽子を母は棚に戻す。左手の桃色の帽子はそのままだ。それから右手で、レースのついた帽子を取った。
どちらがいいのか、また父にたずねているようだ。
(……あれなら、まあいいでしょう)
どうやら、母も父と時間を過ごすのは嫌ではないようだ。
それは、遊園地にいる時からもわかっていたけれど、今日、こうやって一緒に出掛けたことでまた一団と両親の溝が埋まった気がする。
ソニアが持ってきた帽子を、鏡の前で合わせてみる。
悪くない。気に入った。黒いリボンに、スミレの花飾りがついているのがいい。
「ソニア、あなたが選んだこの帽子にするわ」
「……お嬢様」
「なぁに?」
「ありがとうございます、とても――嬉しいです」
「でも、お嬢様。奥様も、まんざらでもなさそうですよ?」
「そう?」
ソニアに言われて、もう一度両親に目をやれば、母が右手にひとつ、左手にひとつ帽子を手にしている。父はそれを見比べながら、真剣に選んでいるようだった。
「……そうね。まんざらでもなさそうね」
右手に持っていた青い帽子を母は棚に戻す。左手の桃色の帽子はそのままだ。それから右手で、レースのついた帽子を取った。
どちらがいいのか、また父にたずねているようだ。
(……あれなら、まあいいでしょう)
どうやら、母も父と時間を過ごすのは嫌ではないようだ。
それは、遊園地にいる時からもわかっていたけれど、今日、こうやって一緒に出掛けたことでまた一団と両親の溝が埋まった気がする。
ソニアが持ってきた帽子を、鏡の前で合わせてみる。
悪くない。気に入った。黒いリボンに、スミレの花飾りがついているのがいい。
「ソニア、あなたが選んだこの帽子にするわ」
「……お嬢様」
「なぁに?」
「ありがとうございます、とても――嬉しいです」