悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
レオンティーナはおとなしくその場に立ち、侍女が瞳を確認するに任せる。ほっとしたように、侍女の表情がやわらいだ。
「大丈夫ですよ。もう取れたようですね。お召し替えをなさいますか」
「うん」
「今日は、お嬢様の誕生日ですものね。奥様から、こちらのドレスが届いています。お誕生日の贈り物ですよ」
「……そう」
取り出された水色のドレスを見て、記憶がよみがえってきた。
(これは、八歳の誕生日に贈られたドレスだわ。ということは……)
どうして、首を切られたはずなのに、もう一度八歳の誕生日を迎えているのだろう。
「お嬢様、どうかなさいました?」
「なんでもないわ。着替えさせてくれる?」
「かしこまりました」
侍女が着付けてくれた水色のドレスは、三段フリルのスカートがとても可愛らしい品だった。白いレースの襟。腰にはドレス本体より少し濃い色をした水色のリボン。
(考えても、しかたないわね――本当に、八歳の誕生日の朝なのだとしたら、今夜にはお父様とお母様が喧嘩になるはずだわ)
「大丈夫ですよ。もう取れたようですね。お召し替えをなさいますか」
「うん」
「今日は、お嬢様の誕生日ですものね。奥様から、こちらのドレスが届いています。お誕生日の贈り物ですよ」
「……そう」
取り出された水色のドレスを見て、記憶がよみがえってきた。
(これは、八歳の誕生日に贈られたドレスだわ。ということは……)
どうして、首を切られたはずなのに、もう一度八歳の誕生日を迎えているのだろう。
「お嬢様、どうかなさいました?」
「なんでもないわ。着替えさせてくれる?」
「かしこまりました」
侍女が着付けてくれた水色のドレスは、三段フリルのスカートがとても可愛らしい品だった。白いレースの襟。腰にはドレス本体より少し濃い色をした水色のリボン。
(考えても、しかたないわね――本当に、八歳の誕生日の朝なのだとしたら、今夜にはお父様とお母様が喧嘩になるはずだわ)