悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
(公爵家の息子が求婚に来たということは、これから、ますます忙しくなるわね……)
頭の隅の方で、そんな計算までし始める。
果たして、公爵家の子息が離れていくと、次のダンスの申し込みが来た。次のダンスを申し込んできた青年も、レオンティーナに近づくことを願っているようだ。
三人目、四人目と立て続けにダンスをしたところで、レオンティーナは父のところに戻ることにした。
(……ヴィルヘルム様、まだいらっしゃらないなんて)
デビューの日に使ってほしいとヴィルヘルムが言うから、彼に贈られた髪飾りを挿してきた。それなのに、今日、この会場に彼はいない。
(お父様の次のダンスは、ヴィルヘルム様だって言ってたのに)
もちろん、彼が忙しいことはレオンティーナも知っている。けれど、ヴィルヘルムに贈られた髪飾りをつけているところを、彼にも見てほしかった。
「レオンティーナ様、少しよろしい?」
声をかけてきたのは、レオンティーナと同じ年ごろの令嬢だ。以前、何度か茶会の席で顔を合わせたことがある。
「ええ、喜んで」