悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「自分で見て気づかないって馬鹿じゃないの?」
「……馬鹿って」

 その言葉に、ヴィルヘルムは固まってしまった。反論すべき言葉が見つからないようだ。

(……ああ、本音が漏れてしまったわ……!)

 自分で自分を殴りたい気になったけれど、今大切なのはそこではない。
 レオンティーナは、少しだけ彼の方に身を寄せた。
 レオンティーナが簡単に気づいたことを、やはりヴィルヘルムは気づかなかったようだ。女性の服装にまでは気が回らないのだろう。

「子供達の服は限界になるまで継ぎを当ててあるのに、彼女の服は新しいものだった。それに、布もかなり上質のものを使っているわ」
「……そうかな」
「カメオもそう。先ほど説明したようにね」

 レオンティーナの言葉に、ヴィルヘルムは真顔になった。

「それから他に気付いたことは?」
< 70 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop