悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「では、制服を用意しておきましょうね。とりあえずはお下がりで――近いうちに、きちんと仕立てましょう」
まずは、レオンティーナの侍女としてふさわしい立ち居振る舞いを。それが身に付いた頃に新しい制服を仕立てることになる。
お下がりではなく、新しい制服をもらえる。それは、バルダート大公家で働く者にとっては、一人前の使用人として認められたということでもあった。
「――そう言えば」
レオンティーナはふと気が付いたことを口にした。父に、再度の視察を頼むにしても、ヴィルヘルムと会ったことは話しておかなければならないだろう。
「今日、ヴィルヘルム殿下にお会いしたんです。熱心に、あちこちの施設を視察しているって本当ですか?」
「そうだね、殿下はお優しいから――ケルスティン様の影響を強く受けておられるのだろう」
父の口から出てきたのは、ヴィルヘルムの母の名であった。
ヴァスロア帝国の皇帝には、政略結婚で迎えた皇妃の他に、ふたりの愛妾がいる。最も寵愛を受けているのは、結婚前からの愛人であるケルスティン・タンブレアだ。
「ケルスティン様……タンブレア夫人のことでしょうか?」
まずは、レオンティーナの侍女としてふさわしい立ち居振る舞いを。それが身に付いた頃に新しい制服を仕立てることになる。
お下がりではなく、新しい制服をもらえる。それは、バルダート大公家で働く者にとっては、一人前の使用人として認められたということでもあった。
「――そう言えば」
レオンティーナはふと気が付いたことを口にした。父に、再度の視察を頼むにしても、ヴィルヘルムと会ったことは話しておかなければならないだろう。
「今日、ヴィルヘルム殿下にお会いしたんです。熱心に、あちこちの施設を視察しているって本当ですか?」
「そうだね、殿下はお優しいから――ケルスティン様の影響を強く受けておられるのだろう」
父の口から出てきたのは、ヴィルヘルムの母の名であった。
ヴァスロア帝国の皇帝には、政略結婚で迎えた皇妃の他に、ふたりの愛妾がいる。最も寵愛を受けているのは、結婚前からの愛人であるケルスティン・タンブレアだ。
「ケルスティン様……タンブレア夫人のことでしょうか?」