僕の1番大切な人【リニューアル版】
良かった…


断られたら、どうしようって…ちょっと思ってたから、ホッとした。


『姉さんの行きたいとこに行くよ、どこに行けばいい?』


姉さんの好きなお店、行ってみたい。


『じゃあ...』


少し考えて、店の名前を言った。


僕は、その店に足早に向かった。


お互い電車だ。


どっちが早いかな…


駅について、何気なく上を見上げたら、今日の空には星がなかった…


アスファルトは、まだ少し濡れているな。


急ごう…


会いたい気持ちが、どんどんつのって行った。


店に着いたら、中には入らず、姉さんが待っていてくれた。


『姉さん…』


まるで、待ち合わせしてたカップルみたいに、姉さんが、僕に手を振ってくれた。


嘘みたいに可愛い笑顔。


思わず笑みがこぼれる。


そして、僕は、小走りで姉さんに駆け寄った。


会えた...


素直に…ただ、嬉しかった。


『凌馬君、来てくれたんだね』
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