僕の1番大切な人【リニューアル版】
姉さん…


どうしてそんな言い方をするの?


そんな風に言われたら…


僕に会いたいって、少しでも思ってくれたの?って…


誤解してしまうよ…


『姉さん、大丈夫?』


思わず、そう、聞いてしまった。


『...うん、全然大丈夫よ。どうして?』


『ううん、ごめん。中入ろ』


僕は、誤魔化すように、さっさと中に入った。


姉さんも後に続いて、入ってきた。


ごめんね、姉さん…


まだ兄さんのことは言えない。


僕らは、しばらく2人で食事をした。


昨日の姉さんの手料理の方が、もちろん美味しかったけど、それでも、2人でいる時間は、どんな物を食べていても、幸せな時間になった。


周りからは、デートみたいに見えるかな?


そう見られたい。


姉さんの笑顔は今、僕だけの物なんだ。


食事を終えて、姉さんと2人で夜道をゆっくり歩いた。


道路沿いから離れて、僕らは駅に向かった。


当たり前だけど、手を繋ぐわけでもなく、ただ、姉と義理の弟として、普通に会話をしていた。
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