さよならが言えなくなるその前に
さよならが言えなくなるその前に

good bye you.




夢を見た。



実家で両親と散歩している夢。



わたしの実家の近くには大きな貯水池があって



両親は毎朝そこを2人で散歩していた。



わたしが一緒に散歩することは



たまにだったけど。



なぜかその時の夢を見た。




朝日が反射する湖面



白鳥の親子がいる。



三羽いる赤ちゃんは、



まだフワフワの毛が



灰色がかっていて



白鳥の家族は




ゆらゆら




くっついていて



お父さんが



「白鳥のつがいは生涯相手を変えないんだぞ」




そう言っていたことも覚えている。




そして、そこから通路を挟んだ



反対の湖面の岸に



たたずむ




1羽の白鳥。




1羽しかいないその白鳥は




ずっとその大きな貯水池を




行ったり来たりしているんだって。




いつも



ひとりで




行ったり来たり。





生涯の相手を探しているのかもね。




そう、お母さんが言った。





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