エリート御曹司が花嫁にご指名です
「では、前にお話ししたようにリサーチしてみます」
「そうだな。今あるAANのホテルの集客率なども報告してほしい」
「わかりました」
 
 優成さんなら、あのヴィラよりももっと素敵なものになると信じている。楽しみができて、私は笑みを漏らした。


 帰宅後、親友の珠理奈からスマホにメッセージが入っていることに気づいた。珠理奈には、優成さんと結婚することを電話で報告していた。
 
 汐里が好きな人にもらってもらえるのなら、万々歳よ、と祝福してくれた彼女だ。
 
 ベッドの端に腰を下ろして、メッセージを開いてみる。
 
 二ツ木乗馬クラブのホームページのリニューアルの知らせだった。撮影からずいぶん経っているが、会員募集なども含めて、いろいろ内容を企画したとのことで、今になったようだ。

「今週の日曜日に、無料のイベントがあるのね」
 
 珠理奈の『ぜひに』との誘いだ。
 
 撮影以来、足が遠のいているのもあり、日曜日に行くとメッセージを送り、ポンとベッドの上に置く。
 
 
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