エリート御曹司が花嫁にご指名です
AAN羽田の責任者と部署の幹部たちが、社屋の出入口で出迎えている。彼らとの挨拶後、責任者と数人の幹部がつき、社屋を視察する。
 視察は年に数回行われているが、そのたびに責任者や幹部たちは緊張した面持ちになる。

 まずはヘルメットをかぶり、飛行機の格納庫でシモンズ社の新型旅客機を見学。

 ラグジュアリーなビジネスクラスの席数が増え、エコノミークラスもゆったりとスペースが確保されている旅客機だ。
 
 ファーストクラスは無理だが、ビジネスクラスならば、という顧客をターゲットにしており、エコノミークラスでも快適に海外へ飛べるようにとの狙いである。
 
 社長は新型旅客機を満足そうに見学し、三和子さんに「乗ってみたいかね?」と笑いながら声をかけている。

 十二時近くになり、出発ターミナルのチェックインカウンターへ向かった。お嫁さんの砂羽さんに会うために。

 グランドスタッフの制服、水色の半袖のブラウスに、紺地にピンクの細いピンストライプが入ったタイトスカート、首に巻くスカーフは水色に赤の縁取りが、わが社のトレードマークになっている。

 
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