~fault~私だけが・・・

幼馴染との過ち?

「・・ったる?」
「・・・・・」
「ちょっと渉ってば!!」

友達に声を掛けられて講義が終わったことに気付く。

「これレポートね。マーカーしてあるから」
「ああ、うん。ありがとう、ごめんね」
「どうした?なんかあった?」

心配してくれる友達にもう一度謝ると笑ってくれて、買い物に行くって言う友達たちに手を振った。
最終の講義で部屋はまだがガヤガヤする中、レポートの期限を見つめる。5日後・・・
サークルの部屋に置きっぱなしになっているガイドブックを取りにボーっと外を歩く。
何人かが天井のライトの規格の話をしていた。

「あ!坪井いいところに来た!」
「ん?」
「オマエこの間の配置図持ってるだろ?」
「うん」
「オマエのがいいってことになった」
「そ、なんだ。配電盤遮断機もいいって?」
「おう!バッチリ」

配置図と設計図を机の上に置く。

「あ?帰るの?」
「ん、レポート仕上げる」

ガイドブックを抱えて部屋を後にする。
気付いたら家の前で通いなれた道は無意識でも辿り着く。

「はぁぁぁぁぁ・・・・・・」


とは言え、レポートなんかが手に付くわけがなく一文字も書けていない。
どうしてあんなことになちゃったんだろう。
久しぶりの5人での集まりはなんだかんだ無条件で落ち着くし楽しいからお酒も進むのは当然で
お料理もホントに美味しくてお腹も心も満足で気持ちが良く外に出た。
めずらしく酔いつぶれた央を新と樹が送って行ってタクシーも呼んでもらえず匠と取り残されたのは確か深夜1時頃だったはず。
帰ろうかって言って歩き出した私の後ろを着いてきた匠。
央が留学を決めて、これまでだって会わないこともあったしそれぞれが勝手にやってたのに
いざ海外とか言われると寂しさが込み上げる。
それに央とは感性が似てるのか、共感できる部分が多くて将来の事について話すのも央だった。
気取ることもないし気持ちを隠す必要もない家族。
だからこそ「寂しい」って出てしまった本音。
もちろんそんなに酔ってたわけではないし、匠が帰ろうって言ったら帰ってたんだと思う。

だけど匠の返事は『もう少し飲んでくか?』だった。
でもそれはもちろん私の気持ちを察してのこと。
お互いの気持ちを察するのなんて考えなくても出来ちゃうことでなんてない普通・・・




< 72 / 93 >

この作品をシェア

pagetop