芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



「……1人になるの嫌なんだ?」


言葉にできないから、おとなしく抱きついたまま首をゆっくり縦に振ったら。



「へぇ……。じゃあ帰るね」


ひどい、冷たい。
腰に回していたわたしの腕をスッとはずして、本気で帰ろうとしてる。



「な、なんで……っ」


諦めの悪いわたしは小さな抵抗として、悝世の服の裾をギュッとつかむ。



「だって依茉がちゃんと口にしないから」


「へ……?」


「どうしてもそばにいてほしいなら、ちゃんと可愛くおねだりしてよ」



言わなきゃそばにいてあげないよって顔でこっちを見てる。



「……かわいー依茉ちゃん見たいね」


「ぅ……っ、」


「早く言わないと俺いっちゃうよ」


イジワルばっかりずるい。
もっと優しく甘やかしてくれてもいいのに。



「そ、そばにいてくれなきゃ、やだ……っ」


「ふっ……かわいーから合格だね」

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