雪の訪問者
彼女が再び、訪れることを期待して…

数日後、交番に小さな訪問者が現れた

小学生の女の子

あの日、勇気を振り絞って、拾った100円玉を届けに来てくれた女の子だ

緊張でガチガチだった以前と違い、華やかな笑顔とともに

「おう、この前は、ありがとうな!」

女の子の笑顔に答えるべく、僕も満面の笑みを浮かべて、彼女を迎える

「お巡りさん、こんにちは!
100円届けたって言ったら、お母さんに誉められちゃった!」

これから何かの習い事に行くのか、布製の手提げカバンを携えている

「お巡りさん、この前の綺麗なお姉さん、今日はいないの?」

僕は少なからず、衝撃を受けた

体の芯から、電流がピリッと走り出るような衝撃

緊張して立ちすくむ少女を、交番の中に誘い入れた、彼女

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