シンフォニー ~樹

「お腹いっぱい。」
 
「毎日、こんなに 食べていたら太っちゃうわ。」

絵里加と 恭子の言葉で 食事の後 部屋へ戻る前に 4人はビーチを散歩する。

健吾は 絵里加の肩を抱き 樹は恭子を抱き寄せて。
 

「樹さん、帰りたくないね。」

恭子は 樹を見あげて甘く言う。

明日一日 思いっきり遊んで 明後日の朝には ハワイを発つ。
 

「恭子と別々に眠るの、すごく寂しいよ。」

恭子の髪に、唇を寄せて 樹も答える。
 

「夏休み中は、ずっと 樹さんの家に泊まろうかな。」

恭子も甘く答える。
 
「いいね。毎朝 恭子にキスしてもらって 仕事に行くの。」
 
「私は、樹さんが仕事の間、お掃除とか洗濯をして 樹さんを待つの。」
 

「うん。奥様みたいだね。恭子 早く奥様になろうね。」


樹は立ち止まって 恭子にキスをする。


二人の明るい未来の為に 恭子との幸せな生活を守る為に これからはもっと努力できる。


樹は、体中から湧き上がる幸せの実感に 少し恐怖を感じて身震いをした。



 
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