如月くんは私をひとりじめしたい

昼休みの終わりの時間、ギリギリだった。

もうすぐ昼休み終わっちゃう。

早く気づけてよかった。

如月くんは上着のほこりをはらい、それを着た。


「ちょっと汚れちゃったね」

「大丈夫。全然問題ないよ」


如月くんは入り口付近でピタッと止まった。

え?何かあるの?


「小春ちゃん」


いきなり後ろを振り向いてキスしてきた。

またいきなり…。


「これで次の授業も頑張れそうだよ」

「それならよかった…?」

「小春ちゃんも僕にキスしてくれてもいいんだよ?」

「え、遠慮しときます…」


さすがに自分からキスなんて無理!

それに学校でなんて絶対無理!!

誰も見てないにしろ、もし万が一、誰かがいたらって考えると恐ろしくて仕方ない。

私と如月くんが学校でキスしてたなんてバレたら…女子の皆さんに何されるか分かんない!

確かに文化祭の時は不可抗力で流されるまましちゃったけど、あれは催し物だから許されたのであって、普段は絶対に許されそうにないから。

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