如月くんは私をひとりじめしたい
バタン。

先生と生徒が何かを取りに来たようだった。

ふう、バレなくてよかった。

これじゃあ如月くんの評判に傷がついちゃうからね。


「小春ちゃん。さっきは手荒な事してごめんね」

「ううん。私も如月くんのこと分かってなかったから悪いの」

「ありがとう…」


如月くんはやっと私の手に結ばれたネクタイをほどいてくれた。

やっと手首が自由だ。


「そろそろ戻らないとね」

「あ、本当だ」
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