如月くんは私をひとりじめしたい
「小春ちゃん、これ、どういうこと?」
如月くんが見せてきたのはスマホの画面だった。
何だろ、朝から。
話なら学校着いてからでもいいような気もするんだけどな。
スマホの画面を見ると、昨日の私と東雲くんが写っていた。
「僕見ちゃったんだよ。東雲と小春ちゃんが楽しそうに話してるとこ。ねえ、どういうことなの?僕のこと、やっぱり嫌いになったの?」
「違うよ…。たまたま会って…」
「一緒にご飯食べなくてもよくない?小春ちゃんのカレシは僕でしょ」
「ごめん…」
「本当にどうかしそうだから、これ以上僕を怒らせないで」
え、怒ってるの?
全然そんな風には見えないんだけど。
如月くんはいつも通り、ニコニコしている。
確かに如月くんが女の人を食事してたらモヤモヤするかも。
「ごめんね」
私は如月くんに抱きついた。
いつもよりぎゅっとして。
不安にさせてごめんね、と言うように。
「もう、今回だけだよ?」
「…うん」