となりのオオカミくん
「知らなくていいよ。それに綾川さんは何もしてないし。大丈夫だよ、思い出さなくて…」
一ノ瀬くんは何やら意味ありげに顔を隠す。
え、なに、何があったの?すごく気になるんだけど…
ってかいや、それより、一ノ瀬くんの家……確かに想像以上だった。
入った時は一ノ瀬くんの生存確認に必死で全然見てなかったけど、よく見たら相当散らかってる……。
一ノ瀬くんは今ベッドに寝ているけど、布団の上にも脱ぎっぱなしのTシャツとかタオルとか。
ローテーブルの上にはカップラーメンの食べかけとなんかエナジードリンクみたいな空き缶が3本。
他にも床には炭酸飲料の空のペットボトルが大量に置いてあるし、服もたいそう散らかってる。
うわ、パンツみちゃった……。
慌てて目を隠すと、一ノ瀬くんはまたハハハ、と笑う。
「ほんと綾川さんって面白いよねぇ。まさか突然来られるとは思わなかったなぁ。なんも準備してないよ」
そう言いながら一ノ瀬くんはベッドから起き上がろうとする。