松菱くんのご執心
「そういうの、俺のいないとこでやってくんねえ。てか、早く帰ってくれよ。ここは、俺の家だ」
「もう、うるさいな秀ちゃんは」
「その呼び方やめろよ」
「そうですね、そこそこ長居してしまったから、もう帰りましょうか三木さん」
二人はそう言って帰りの支度を始めた。
わたしも腰をあげて鞄を肩にかけようとした時、
「みかさにちょっと渡したいものあるから、ちょっと待ってて」と床を指さす。
ここに座れという意味だろうか。
「ああ、うん。分かった」
なんだろう渡したいものって、渡しにきたのはわたしの方で、その逆は全く心当たりがなかった。
戸黒さんと三木さんは松菱くんに見送られて部屋を出た。
にやにや笑った三木さんに肘でつつかれている松菱くんの顔は、少し赤らんでいた。
熱上がってるんじゃないかと心配になった。
「もう、うるさいな秀ちゃんは」
「その呼び方やめろよ」
「そうですね、そこそこ長居してしまったから、もう帰りましょうか三木さん」
二人はそう言って帰りの支度を始めた。
わたしも腰をあげて鞄を肩にかけようとした時、
「みかさにちょっと渡したいものあるから、ちょっと待ってて」と床を指さす。
ここに座れという意味だろうか。
「ああ、うん。分かった」
なんだろう渡したいものって、渡しにきたのはわたしの方で、その逆は全く心当たりがなかった。
戸黒さんと三木さんは松菱くんに見送られて部屋を出た。
にやにや笑った三木さんに肘でつつかれている松菱くんの顔は、少し赤らんでいた。
熱上がってるんじゃないかと心配になった。