松菱くんのご執心
わたしが部屋を出る前と同じ体制でベッドに腰をおろしている松菱くんの肩を押して寝かせる。
随分大人しく、されるがままになった松菱くんは大きな子供のようだ。
「今日は何か食べた?」
タオルを絞りながら私は聞いた。
「戸黒さんがお粥作ってくれた」
「そう、それならいいんだけど。戸黒さん料理できるんだ」
わたしは戸黒さんが料理している所を思い浮かべる。なんの違和感もない。
なんでも器用にこなすタイプに見えたけれど、見かけだけではないのかも、と言う結論に行き着いた。
「戸黒さん面倒みがいいんだ。まあ、そういう職業だからってのもあるだろうけど」
「三木さんは真反対に見えるね。料理は出来なさそうだし、なんだか不器用そう」
わたしはできるだけ温かみのある口調で言った。
随分大人しく、されるがままになった松菱くんは大きな子供のようだ。
「今日は何か食べた?」
タオルを絞りながら私は聞いた。
「戸黒さんがお粥作ってくれた」
「そう、それならいいんだけど。戸黒さん料理できるんだ」
わたしは戸黒さんが料理している所を思い浮かべる。なんの違和感もない。
なんでも器用にこなすタイプに見えたけれど、見かけだけではないのかも、と言う結論に行き着いた。
「戸黒さん面倒みがいいんだ。まあ、そういう職業だからってのもあるだろうけど」
「三木さんは真反対に見えるね。料理は出来なさそうだし、なんだか不器用そう」
わたしはできるだけ温かみのある口調で言った。