松菱くんのご執心
「みかさちゃんと、松菱くん今、手空いてる?」


真結ちゃんが駆け寄ってきた。


「うん。設営もほとんど終わったから大丈夫だよ」


「俺も、手空いてる」


「悪いんだけどさ、近くのスーパーからダンボール調達してきて貰えないかな。
飾り付け班がダンボールが足りないって、
てんてこ舞いになってんの」



「ああ、それなら俺とみかさで行ってくるよ。な?」


「うん、任せてよ。すぐもらってくる」


「ありがとう! このお礼は……」


真結ちゃんが手を合わせて擦り合わせる。


「パフェでしょ」私が答えた。



「そうそう」へらっとどこかへ飛んでいきそうな笑みを浮かべ、

「ダンボール頼んます」と言い残して去っていった。



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