甘く淡く消えてゆく
そんな私を見てマキは
「まあ急ぐものじゃないからさ」
と呟いた。
「でも私、もう恋愛は.....
できないのかもしれない。」
私の言葉は意味深かもしれないと戻せない言葉を思い返してそう思った。
私には恋できない理由がある。
私は、叶わない恋をしてしまった。その償いとしてその恋を、その気持ちを忘れられないままでいる。
いや、正直に自分の気持ちに向き合うならまだきっと恋してる。忘れてはいけないのだと色褪せてしまいそうな恋心が叫んでいることは気づいている。
いっそ忘れた方が楽だということなんて自分が一番わかっているけどそして忘れさせまいとしている自分がいることも分かってる。
人に恋をするということは得体の知れない怪物を心の中に宿しているんだと思う。
そいつとどう向き合うのか誰か答えを知っているのだろうか。
そう私が呟くとちょうどチャイムがなった。
マキは
「理都、なんかあったら相談しなよ?
私と理都の仲じゃん。言えないことかもしれないけど抱え込んで欲しくないから。」
と今度は真剣な顔付きで私には言った。マキは私の意味深と受け取れる呟きをしっかり受け止めてくれている。
「うん、ありがとう。」
私は端的に言って笑って見せた。
私の笑顔はマキを安心させるためなのかそれとも泣きたい気持ちを隠すためなのか自分にもわからなかった。
一緒にマキと屋上から下り、それぞれのクラスのある廊下に出た。廊下は相変わらず騒がしい。いやさっき以上に煩い。みんな昼食を終えて昼休みをそれぞれの時間で過ごしている。男子の集団は大声で廊下をかけっこして、周りの女子はそれを見て笑っている。先生は大声でじゃれあっている男子を軽く叱っている。その騒がしく楽しそうな様子は遠くから見ても熱気が伝わってくるぐらいだ。
私たち方に数人の女子が走ってくる。私は特に知らない人たちだ。だからきっとマキの友人だろう。それに気付くなりマキは、
「あ、じゃあまたね!理都!」
と残して行ってしまった。ふと、マキが言ってしまって楽しい時間が終わった。でも今日は少し気まずくなってしまったなと後悔した。マキがいなくなるとジンジンとお尻の辺りに痛みを感じた。さっきの尻もちは自分が思ってた以上に強くお尻をぶつけてしまったのだと痛みからわかった。でもほっとけば治ると思いそれはそのままにした。
そして私も戻ろうと自分のクラスへと戻る。自分のクラスに戻り少しクラスメイトで友達の人たちと話をする。
小さいことや噂話で笑い合う私たちの姿は多分いかにも女子高校生と言えるだろう。
もう少しで予鈴がなるのでということで私たちは話を一旦切り上げて次の授業の準備をする。私も自分の席に戻ろうとした時、私の机に紙パックのりんごジュースが置いてあった。確かこれは購買にいつも売ってるもの。誰かが私のいない間に机を使い置き忘れたのか、はたまた嫌がらせかと色々な予想が私の脳を駆け巡る。だがよく見てみると未開封。誰も手をつけた様子もなくただりんごジュースが置いてある。誰が置いたものか、何のためか全く分からないし、私の今の力では想像もつかない。
「まあ急ぐものじゃないからさ」
と呟いた。
「でも私、もう恋愛は.....
できないのかもしれない。」
私の言葉は意味深かもしれないと戻せない言葉を思い返してそう思った。
私には恋できない理由がある。
私は、叶わない恋をしてしまった。その償いとしてその恋を、その気持ちを忘れられないままでいる。
いや、正直に自分の気持ちに向き合うならまだきっと恋してる。忘れてはいけないのだと色褪せてしまいそうな恋心が叫んでいることは気づいている。
いっそ忘れた方が楽だということなんて自分が一番わかっているけどそして忘れさせまいとしている自分がいることも分かってる。
人に恋をするということは得体の知れない怪物を心の中に宿しているんだと思う。
そいつとどう向き合うのか誰か答えを知っているのだろうか。
そう私が呟くとちょうどチャイムがなった。
マキは
「理都、なんかあったら相談しなよ?
私と理都の仲じゃん。言えないことかもしれないけど抱え込んで欲しくないから。」
と今度は真剣な顔付きで私には言った。マキは私の意味深と受け取れる呟きをしっかり受け止めてくれている。
「うん、ありがとう。」
私は端的に言って笑って見せた。
私の笑顔はマキを安心させるためなのかそれとも泣きたい気持ちを隠すためなのか自分にもわからなかった。
一緒にマキと屋上から下り、それぞれのクラスのある廊下に出た。廊下は相変わらず騒がしい。いやさっき以上に煩い。みんな昼食を終えて昼休みをそれぞれの時間で過ごしている。男子の集団は大声で廊下をかけっこして、周りの女子はそれを見て笑っている。先生は大声でじゃれあっている男子を軽く叱っている。その騒がしく楽しそうな様子は遠くから見ても熱気が伝わってくるぐらいだ。
私たち方に数人の女子が走ってくる。私は特に知らない人たちだ。だからきっとマキの友人だろう。それに気付くなりマキは、
「あ、じゃあまたね!理都!」
と残して行ってしまった。ふと、マキが言ってしまって楽しい時間が終わった。でも今日は少し気まずくなってしまったなと後悔した。マキがいなくなるとジンジンとお尻の辺りに痛みを感じた。さっきの尻もちは自分が思ってた以上に強くお尻をぶつけてしまったのだと痛みからわかった。でもほっとけば治ると思いそれはそのままにした。
そして私も戻ろうと自分のクラスへと戻る。自分のクラスに戻り少しクラスメイトで友達の人たちと話をする。
小さいことや噂話で笑い合う私たちの姿は多分いかにも女子高校生と言えるだろう。
もう少しで予鈴がなるのでということで私たちは話を一旦切り上げて次の授業の準備をする。私も自分の席に戻ろうとした時、私の机に紙パックのりんごジュースが置いてあった。確かこれは購買にいつも売ってるもの。誰かが私のいない間に机を使い置き忘れたのか、はたまた嫌がらせかと色々な予想が私の脳を駆け巡る。だがよく見てみると未開封。誰も手をつけた様子もなくただりんごジュースが置いてある。誰が置いたものか、何のためか全く分からないし、私の今の力では想像もつかない。