永世中立でいたいんだけど、そうさせないのが君たちだよね 〜龍になっております〜
今までの事って…あの喧嘩のことだろうか。やはり2人は記憶を持ちながらこの世界に来たようだ。
「りんが仲間に加わってからあんたはあたしが気に食わなくなった。そうでしょ?あたしはあんたの性格を知ってるからね。」
「…」
何を言っているのだ。前日まで3人で遊んでいたではないか。
「だからあんたはあたしの性格を利用してわざと自分だけを省くように仕向けた。案の定、りんはあたしを「なんて酷い先輩だ」と思ったでしょうね。」
そんなことは思っていない。今ここで自分がりんだ、と名乗り出ても良いがそれでは余計にややこしいことになりそうだ。
「私はそんなこと思っていないよ。」
めいが小さな声で言った。
「嘘つくな!散々、厄介事をあたしに押し付けて人のせいにする。ましてや今回は計画的犯行!虫唾が走るんだ!!」
めいは少し間が空いたあとに、
「…ごめん、確かにゆいに助けられてばかりだったかもしれない。でも押し付けたつもりもないし、本当にりんの件は誤解なの。」
めいの様子は必死だった。
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