空よりも海よりもキミのことを知りたかった。
私はたっくんの腕をそっと離した。

知らなかった。

たっくんのこと、全然見ていなかった。

ちゃんと考えたことなかった。

自分の気持ちを圧し殺して、私のことをずっと2、3歩離れたところから見守ってくれていたんだ。

それなのに私は...私は...。


「碧萌、返事は今日じゃなくていい。俺は待つのが得意だ。碧萌からいい返事が聞けるまで待つよ」

「たっくん...」


たっくん、ごめんね...。


「よし、気を取り直して帰ろう」

「うん...」


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