転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

ヴァルテリがほかの令嬢と踊り始めたころ、遅れてきた令嬢が数名大広間に入ってきた。

この令嬢たちは両親のみ式典に参加しており、自分たちはこの舞踏会から参加するという令嬢たちであった。

その令嬢たちはヴァルテリと踊るには何人も待たなければならないということを知ると、アイリーンが座っている席の近くへやってきた。

そして輪になり、わざとアイリーンに聞こえるように話を始めた。

「見て、あのドレス。
流行おくれよ。」

「仕方ないわ、アイリーン様はドレスをそんなに持っていないらしいじゃないの。」

「そうよ、キャンベル大公に買ってもらえなかったらしいわ。」

「何よりもあの女が王太子妃になるのが許せないわ。

親に助けてもらっただけでしょう。
私の家にもお金があればあれ以上のことをできたわ。」

「あの女はヴァルテリ様のことを色仕掛けで落としたらしいわ。」

「そんな女が皇太子妃なんて、この国駄目ね。」

「そうね。
馬鹿がうつるからほかのところへ行きましょう。」