年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 セラヴィンさんは呆れるでもなく、坦々と口にする。私がした一番愚かな質問にもたらされた、一番心揺さぶられる答え。湧き上がる歓喜が、苦しいくらいに胸を熱くする。
 歓喜は全身に巡り、収まり切らない熱が、滴りとなって眦から溢れた。
 突然泣き出した私にセラヴィンさんは少し驚いた様子で、そっと肩を抱き締めた。
「どうしたリリア? 何故泣く?」
 私はこんなにも熱く、深く、愛されている。もう、心に迷いはなかった。
「……セラヴィンさん、良き妻、良き王妃となれるよう、精一杯努力します。もしかすれば、セラヴィンさんが呆れるくらい至らないところばかりかもしれません。だけどどうか、私を支えてください」
「もちろんだ。何があっても、俺がリリアを支える。王妃としての道のりは、必ずしも平坦なばかりではないだろう。だが、お前が窮した時は、必ず俺が力になる。俺と共に、乗り越えて行こう」
「はい」
 嬉しくて、幸せで、それらの思いが熱い雫となって盛り上がる。それらは眦に収まりきらずに溢れ出て、ホロホロと頬を伝った。
 私の幸福な涙はまだしばらく、止まりそうになかった。


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