年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 開いた目にセラヴィンさんと、その片腕に首を鷲掴みにされたエリオット子爵の姿が飛び込んだ。後ろには、ルーカスさんの姿もあった。
 セラヴィンさんは私と視線が合うと、悲壮に顔をクシャリと歪ませた。
「へ、陛下!? 陛下はなにか勘違いをしておられますぞ! 陛下が拘束すべきは、議会のなんたるかも分からぬくせに、御託を並べ立てるあの娘でございます! あの娘は、危険思想の異端者ですぞ!!」
 エリオット子爵は息も絶え絶えにセラヴィンさんの腕に縋って訴える。
「黙れ。この者は、王たる俺が唯一の妃と定めた娘。お前ごときがこの者を愚弄するなど、俺が許さん!」
 エリオット子爵の訴えをセラヴィンさんは一刀両断した。
 セラヴィンさんの纏う空気は、触れれば切れそうなくらいに鋭かった。
「な!? 陛下、あなた様はあの娘に騙されて――」
「俺は黙れと言ったはずだ。本来ならこの場で八つ裂きにしても足りぬ。だが俺は、リリアの目にこれ以上醜い光景を晒したくない」
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