年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 セラヴィンさんは「ずっとこうしていたい」と、そう言った。だけど本当は、私こそがそれを望んでいたのだ。セラヴィンさんがくれる優しい抱擁の方が、何倍も私の心を有頂天にさせる……。
「リリア! 料理に手を付けるな!!」
 セラヴィンさんが突然、肉の刺さったフォークを放り出し、私に向かって叫んだ。
 その声の鋭さに、私のフォークを持つ手がビクンと跳ねる。
 驚いてセラヴィンさんを見れば、怖いくらいに真剣なブルーグリーンの瞳とぶつかる。私はギシギシと軋むような動きで、今まさに口に運ぼうとしていたフォークを置いた。
 セラヴィンさんは力強く頷いて、足早に入口に向かった。
「全員、その場を動くな!! 近衛兵、至急厨房に向かい、全ての作業を中断させろ!! 現場は一切手を加えずに、保存せよ!!」
 配備についていた近衛兵に、セラヴィンさんが鋭い指示を飛ばす。
「陛下、一体何事でございましょう!?」
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