年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「よかった! セラヴィンさんに何事もなくてよかった!」
 セラヴィンさんの答えに、私は胸を撫で下ろした。
「っ!?」
 その次の瞬間、私はセラヴィンさんの懐に抱かれていた。近衛隊長や王宮幹部らをはじめ、今は先ほどとは比較にならない多くの人が食堂にひしめいてたけれど、セラヴィンさんは憚らず私を抱き締めて離さない。
「それは俺の台詞だ。お前が無事で本当によかった。俺が気付いたからよかったようなものの、あのまま口にしていれば……」
 セラヴィンさんはあえてその先を続けなかった。だけど聞かされずとも、続く言葉は明白だった。
 セラヴィンさんの声があと一瞬でも遅れていたら、私は……っ!
 ぞわりとした恐怖に背筋が凍る。心臓が、断末魔の悲鳴みたいにけたたましく打ち付けていた。
 セラヴィンさんが私を抱く腕に力を篭める。私はギュッと逞しい胸に縋った。
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