年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 想像を悠かに越える展開に驚き、滲んだままの像しか結ばない両目を見開く。
 欠けて複雑に光を反射するブルーグリーンより、尚美しいブルーグリーンの双対が私の心を震わせる。
 故郷の湖面を写し撮ったみたいな鮮やかなブルーグリーンは、セーラと同じ――。
「デルデ公国でお前を再び腕に抱き、もう二度と離さないと誓った。この誓いは共に天に召される最期の時まで違えはしない」
 ……あぁ、今日の夢はどこまで私を有頂天にさせるのだろう。
「リリア?」
 あまりにも優しい夢の結末に、見開いた両目からツーッと涙が頬を伝った。零れる涙を追うように、そっと瞼を閉じた。
 眠りの中に、もう悪夢は訪れなかった。代わりに私は眠りの中で、懐かしい友との再会を果たしていた。
 ……セーラ。
 私とセーラは再会を喜んで笑い合った。
 だけどセーラの微笑みは、いつしかセラヴィンさんの微笑みと重なってひとつになった――。


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