年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
『――よく、話してくださいましたね。リリア様のお気持ちが、痛いくらいに伝わりました。なにより、これまでのリリア様がどんなに頑張ってこられたかも……。遺言というのはとても重い。それがお父さまの口から聞かされた最期の言葉なら尚の事と思います。だけどリリア様、私はリリア様よりも年長で、天に召される時も近いからなんとなく分かる事もある。語られたその一片だけが、お父さまの想いの全てではないのですよ。だって心の内を言葉で語るには、想いというのはあまりにも膨大だわ。だから、死に瀕したお父さまから伝えられた遺言もまた、お父さまの心のほんの一部分にすぎません』
 ……そうなのだろうか。お母様の助けになる事、それがお父さんの最期にして唯一の望みだと、私はずっとそう思っていた。
 だけどそれは、お父さんの心の一部分だった……? 逸る心のまま、手紙の続きに目線を走らせた。
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