年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
『リリア様がずっと頑張ってきた事、お父さまはきっと天国から見ていますよ。そして、これまでありがとうって、これからは自分の幸福のために生きなさいって、そう言ってリリア様の背中を押してくれるはずです。だってお父さまは、リリア様の幸福を確かに願っていたじゃありませんか。リリア様、何に縛られる事もありません。心のまま、自らの幸福のために生きれば良いのですよ。お母様との関係に正解はないけれど、そうすると自ずと、答えも出るのではないでしょうか……』
 スコット子爵夫人からお母様に対して明確な答えはなかったけれど、夫人の一言一句は胸にじんわりと沁みていく。
 幾度となく繰り返された夢の中で、いつもお父さんは苦し気に歪んだ顔をしていた。至らない私に対し、苦渋を感じているのだろうと、目覚めはいつも申し訳ない思いになった。
 だけど今、そっと瞑った瞼の裏に思い浮かぶのは、優しいお父さんの微笑みだった。
 お父さんの微笑みが、私の選んだ道を肯定し、応援してくれているような気がした。
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