年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「ちなみにこの事は誰にも口外するでないぞ。それがひいては其方自身のためにもなる」
「……承知いたしました」
お義父様の声を受け、侍女の足音が遠ざかる。
おぞましさに、全身の肌が粟立った。体の芯から震えが湧き上がり、歯と歯がぶつかってカチカチと音を立てた。
忍び寄る人物がセラヴィンさんの追手ではないのなら、少なくとも命が脅かされる状況にはなり得ない。けれど私はこの状況に、命が脅かされるよりも大きな恐怖と絶望を覚えていた。
「あれはお前の養父だな?」
セラヴィンさんの低い囁きに、私はなんとか首を縦に振る事で応えた。セラヴィンさんは唇を引き結び、短剣を握る手に力を篭めて前へと向き直った。
「リリア、いるのだろう?」
侍女の気配がなくなって、一呼吸の間を置いて掛けられた猫なで声に、喉の奥がキュッと詰まった。
「なに、ここにいるのは分かっておる」
――ガラッ。
喜色に弾む声の後、ついに扉が開かれる。私は反射的に、ギュッと瞼を瞑った。
「ん? なんだこの目張りの布は……ァ、ガッッ!」
「……承知いたしました」
お義父様の声を受け、侍女の足音が遠ざかる。
おぞましさに、全身の肌が粟立った。体の芯から震えが湧き上がり、歯と歯がぶつかってカチカチと音を立てた。
忍び寄る人物がセラヴィンさんの追手ではないのなら、少なくとも命が脅かされる状況にはなり得ない。けれど私はこの状況に、命が脅かされるよりも大きな恐怖と絶望を覚えていた。
「あれはお前の養父だな?」
セラヴィンさんの低い囁きに、私はなんとか首を縦に振る事で応えた。セラヴィンさんは唇を引き結び、短剣を握る手に力を篭めて前へと向き直った。
「リリア、いるのだろう?」
侍女の気配がなくなって、一呼吸の間を置いて掛けられた猫なで声に、喉の奥がキュッと詰まった。
「なに、ここにいるのは分かっておる」
――ガラッ。
喜色に弾む声の後、ついに扉が開かれる。私は反射的に、ギュッと瞼を瞑った。
「ん? なんだこの目張りの布は……ァ、ガッッ!」