年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「そうして俺が何故ここにいるのか、その答えはひとつだ。お前がいる場所に、俺は行く。どこだろうと、俺はお前を手に入れる為に、場所も手段も選ばん」
 真っ直ぐに私を見つめるブルーグリーンの瞳の強さに、熱く心が震えた。
「……とはいえ、お前が多額の支度金と引き換えに老侯爵の元に嫁がされると知った時は、胸が押しつぶされそうだったが」
 私とお母様の関係を想像したのだろうか。セラヴィンさんの瞳が、労わるように細められた。
 彼の手が伸びてきて、宝物にでも触れるような丁寧さで、私の頬を包み込む。
 触れられた部分から、優しい温もりと共に愛しさが湧き上がった。
「間に合って、本当によかった」
 止まったはずの涙が一滴、ホロリと眦から頬へと伝えば、セラヴィンさんが指先でそっと拭い取った。
「セラヴィンさん、本当に迎えに来てもらえるなんて……」
 なんだか無性にホッとして、気付いた時にはこんな言葉が口を衝いて出ていた。
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