溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「真希ちゃーん、蘭子ちゃーん、ありがと~」


私は一気に緊張がとけて、ふたりにしがみつく。


「でも、どうして……?」


私がここにいるって、なんでわかったんだろう。


「なんか嫌な予感がしたのよ。それで、さっき小春を呼んだ子に聞いたら、女の先輩にどっかに連れて行かれたって言うじゃない」


「ううっ、ほんとにありがとう……」


私、いい友達に恵まれた……。


「あの人たち、永瀬のファンクラブのメンツでしょ? なんであんなのに呼ばれたワケ?」


不思議そうに首をかしげる真希ちゃん。


「えっと……」


「しかも、ファンクラブの罰則規定に従って……って、もしかして小春、永瀬のファンクラブ会員だったの!?」


「そ、そんなわけないじゃん!」
< 122 / 326 >

この作品をシェア

pagetop