溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

突然の、訪問。

【朔side】


夢を見ていたんだ。


すごく温かくて懐かしい夢を……。


遠くからあの子が走ってきて……触れた瞬間、俺は抱きしめた。


すごくふわふわして、心地よくて。


やっと会えた……。


何年ぶりの再会だろう。今までの隙間を埋めてくれるかのように、すごく満たされていたのに。


『朔くんっ……!』


そんな声に邪魔されて目ざめたら…………小春が俺に抱かれていた。


夢の続きか……?


いや、そんなわけない。


あの子と小春は、違うんだから。


……でも、小春には不思議と普通の女に対するような嫌悪はなくて。


『明日からもよろしくたのむ』


なんて言っていた。


自分でもびっくりだ。
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