溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
俺が起きた時には、朝飯が出来ていて、掃除や洗濯も終わっていた。


姉貴が家にいたころだって、母さんがいなければ朝飯はなかったし、洗濯だってそのままだった。


だから、女子高生が料理や洗濯までする事実に、俺はイマイチまだついて行けない。


俺が長年思っていた女って生き物は、ほんとのところはどうなんだ……?


「腹へったなー」


昼休みになり、俺の周りにダチが集まってくる。


空いている机を使い、しょーもないことを話しながら飯を食う。


『昨日のハンバーグ、お弁当に入ってるから』


そう言って小春から渡された弁当。


まさか、弁当まで作ってくれているとは思わなかった。


母さんが置いて行ってくれた金もあるし、昼くらいコンビニで買うからいいっつったんだけど。
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