同居中のイケメン幼なじみが、朝から夜まで溺愛全開です!
「綾乃ぉぉぉぉぉ!」
保健室で頬と膝の手当てを受けていると、ドアの向こうから叫び声が聞こえてきた。
──バンッ!
勢いよく開いたドアに、ビックリして肩が跳ねる。
「こら、ドアは静かに開けなさい」
「すみません、それどころじゃなかったんで! ねぇちょっと、大丈夫なのっ!?」
柚がそばまで走ってきて、わたしの顔を覗きこんだ。
そこには『心配』の一言に尽きる表情が浮かんでいる。
スンッと鼻をすすって、口角を持ち上げる。
涙はすっかり止まっていた。