私のご主人様~ifストーリー~
文句を言ってやろうとしたものの、背後から引っ張られてそれは叶わなかった。
「後にしろ」
「えぇ…」
「ここちゃん、後にして」
季龍さんだけでなく、信洋さんにも止められた。
ズルズル引きずられるように連れていかれたのは、部屋の中央に用意された座卓の前。
そこに季龍さんと並んで座らされる。机の上には、恭しく置かれた婚姻届があった。
「祝い事みてぇになってるじゃねぇか」
「いや、祝い事だからね?」
信洋さんと季龍さんのこんなやりとりも久しぶりに聞く。
でも、確かに大事になってるかも…。
「俺たちがこの日をどれだけ待ってたと思ってるのさ。俺たちにも祝わせてよ」
「…」
信洋さんや、みなさんの気持ちを無下にも出来ない。季龍さんもそれ以上何も言わず、ため息をつくだけだった。