求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
午後一時半。ランチタイムの混雑が落ち着きつつある洋食屋は、比較的和やかな空気が流れている。
しかし結衣と正面に座る菅原の間に流れる空気は、暗く重かった。
「参りましたね」
「うん。困ったよね」
「すみません、俺のせいで」
菅原が大きな身体を小さくして項垂れる。
「菅原君のせいじゃないから……とりあえず注文しようか」
結衣はテーブルに備えてあるメニューを、彼に差し出した。
「あ、俺はオムライスの大盛です。ここではそれしか頼まないんですよ。デミグラスソースがすごく美味くて……」
ずいぶんと落ち込んでいた割には食欲はあるようだ。
むしろ結衣の方が食欲がない。それでも食べない訳にはいかないので、少し悩んで菅原と同じオムライスの普通サイズにした。