求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
「足元に気を付けて」
「……ありがとう」
案内されたのは窓際の席だった。とても良い位置で遮ることなく夜景が見渡せる。
「綺麗……」
「気に入った?」
「うん、とても」
「よかった」
遥人は満足そうに目を細める。
なんだか夢を見ているような気になった。
(才賀君とふたりでこんなところに来るなんて)
シチュエーションに酔ってしまいそうだ。
「座ろうか」
遥人に声をかけられ、はっとする。
「うん……」
先ほどから視界の隅に映っていたソファーに座ろうとした結衣は、思わず動きをとめた。
大人二人が座って丁度良い幅のハイバックソファーが窓側を向きに配置されている。
左右とのスペースは広いく、プライバシーにこれでもかと言うくらい配慮されている。
まさに恋人が過ごすのに相応しい環境だ。
(私と才賀君がここに座るの?)
いきなりそれはハード過ぎないだろうか。
(仲良くできる嬉しさより、緊張が勝ってしまいそう)
それでも気付けば彼と隣り合わせで座っていた。
一応間に隙間はあるけど、少し動けば肩が触れ合いそうな微妙な距離感。