求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
「それとも水島さんが遊びにでも誘ったんですか?」
「……これから同期での忘年会なの」
遥人への質問のようだったけれど、視線は結衣に定まったままなので、返事をした。
すると梓は険しい目つきになる。
「忘年会だったら、急ぎじゃないですよね? 水島さんがひとりで行けばいいんじゃないですか?」
なぜ結衣が責められなくてはいけないのだろう。さすがに苛立ちがこみ上げる。元々梓には腹に据えかねるものが有ったのだ。
「瀬口さん。以前から思ってたけど、少しは相手の都合を考えた方がいいんじゃないかな。忙しくて余裕がないのは分るけど、今のやり方だとあなた自身が損をするよ」
結衣にとってはかなり厳しい言葉だった。だけどこの数カ月、彼女に対してはずっと我慢をしていた。言わずにはいられなかった。
我慢という器がいっぱいになって溢れてしまったようだった。
だけど、言った途端にしまったと思った。
梓の様子が普通ではないように見える。今の話で怒るのは分るけれどそれだけでは説明できない程の激高。
結衣の怒りなんて飲み込む程の感情の高まりに、唖然とする。直後激しく怒鳴りつけられた。
「……あなたに何が分るんですか! 同じ社員なのに楽なポジションで傷つくこともなく、それなのに白川課長や才賀さんにはやたらと感謝されて。あなたを見てるとイライラするんです!」