求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
(私、才賀君の相手として相応しくないよね)
結衣は劣等感が強い方ではないと思っているが、遥人がハイスペックすぎるのだ。
家柄の違いなど個人の努力でどうにもならない面もある。
浮かれていた気持ちがシュルシュルと萎んで行くようだ。
明らかに暗くなった結衣に、遥人が戸惑ったように尋ねる。
「どうした? なんか急に暗いけど」
「才賀君の家族に会う自信がなくて」
「え?」
遥人は目を丸くする。
「だって、私は普通のサラリーマン家庭の育ちだし、容姿も仕事も普通だし、一言で言えば平凡でしょう? 才賀君の家族にがっかりされそう。それで付き合うのを反対されるかも」
きょとんとしていた遥人は、しばらくするとはあと脱力したように息を吐いた。
「がっかりされるなんてあり得ないから自信を持って。結衣は可愛いいし寛容だ。魅力的な女性だよ」
「そ、そんなお世辞は……」
「本心だよ。だから好きになったんだ。それとも結衣は俺の見る目が無いと思ってるのか?」
遥人の言い方はずるい。結衣が自信を持たないと、遥人の見る目がないという結論になってしまうのだから。
「才賀君の目を疑ってる訳じゃないけど」
「それなら、問題ないだろ?」