求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「才賀君、以前に日奈子さんとは付き合う前から知り合いだったと言ってたよね? その頃はどんな関係だったの?」

結衣の問いに遥人は答えかけたけれど、再び口を閉ざし周囲に視線を巡らす。

駅から大分離れたので騒々しくはないものの、ときどき車が通り過ぎる。

「話しが長くなりそうだ。一旦場所を変えないか?」

「あ、そうだね。じゃあ私の部屋に」

遥人の言う通り立ち話で済ませる内容ではない。こんな所で言い出したのは結衣だけど、しっかり落ち着いて話し合いたい。

マンションまで並んで歩く。先ほどの甘く幸せな空気の代わりに漂うのは強い緊張感。

なんでこんなことになったのだろうと悲しくなるけれど、自分で選んだ道だ。

今夜、遥人の気持ちをしっかり聞きたい。

次の角を曲がったらマンションに着く。少しほっとしたそのとき、まばゆいアップライトに照らされた。
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