【完】淡い雪 キミと僕と
2.美麗『やっぱりアンタ大嫌い』

2.美麗『やっぱりアンタ大嫌い』




1日中笑顔を振りまいて、会社の顔とも言われる受付嬢。

座ってるだけで楽そうな仕事だと思われがちだったりするけど、意外に雑務が多かったりする。うちのような世間的には大手企業とも言われる会社はそれだけ人の出入りが激しかったりするもので
フロントで訪問者を迎える優雅な仕事、とでも思われてんのかもしんないけど
後を絶たない訪問者の案内や取り次ぎ。電話対応。社内を案内したり、入門証の発行などもする。

トラブルなどが起こった際には警備員が対応出来る体制は一応整えられているものの、どんな訪問者が来るかは分からないもんだから、案外恐ろしい仕事ではないのかと思う。

変な人が来て、ブスッと刺されてしまってもおかしくないご時世だ。



それ以外にも細かい雑用は数多くある。

とある会社の、面接担当の方に聞いた事がある。

受付嬢の採用基準に置いて最も重要なのは、容姿であると。

見るからに華やかな容姿を持っている人間と、そうでない人間であるのならば、前者を選ぶのは当たり前だろう。

同じ能力を持っているのならば、綺麗な方を採る。

ごくまれに、容姿は普通以下であっても、その場をパッと変えてしまう空気感を持っている人間がいるらしい。

嫌味がなくて、誰にでも人当りが良くて、そして生まれつきそれを自然に持ち合わせているような人。

「はい、営業の福田ですね。直ぐにお取次ぎいたします」

わたしの隣に座り、柔らかい物腰で訪問者を迎える

千田未来(チダミク)は間違いなくそういう類の女性だと思っている。


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