【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第16話
8月30日のことでありました。

オレンジタウンでは、空き家になっていた7~8軒の家が重機で解体された。

ダンナはとうとう、住民たちから家の撤去の要請に応じなかったので、住民たちの怒りが頂点に達した。

8月30日、オレンジタウンはダンナ以外の住民は全員引っ越したので、ダンナは孤立した。

8月31日のことであった。

アタシは、赤茶色のバッグを持って、徳島方面に向かう各駅停車の列車に乗ってオレンジタウンに行った。

赤茶色のバッグを持って列車を降りたアタシは、オレンジタウンに行こうとしたが、不動産屋さんの担当者がアタシを呼び止めまして、険しい表情で言うた。

「コラコラコラ!!おじょうちゃんはこんなところで何をしているのだ!!ここから300メートル先は立ち入り禁止だ!!」
「えっ?立ち入り禁止?」
「昨日2~3世帯が引っ越しをしたので、建物の解体中だ!!…それと…あれが見えないのか!?」

担当者は、アタシにオレンジタウンの入り口の方を見ろと言うて、人差し指でさした。

アタシは、人差し指が向いている方向を見た。

そしたら…

オレンジタウンの入り口に、香川県警のパトカー4台が封鎖していた。

担当者は、落書きだらけの家の住人は極めて危険な状態におちいっているからすぐに帰りなさいとアタシをたしなめた。

担当者からたしなめられたアタシは、仕方なくオレンジタウンを出ることにした。

もう、そんなところまで危なくなっている…

アタシの気持ちは、ザワザワと騒いでいた。
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