【女の事件】とし子の悲劇・２～ソドムの花嫁

第８話

その日の夜９時前に、恐ろしい事件が発生した。

現場は、まんのう町のさぬきまんのう公園の近くの雑木林で発生した。

事件は、岡山市からドライブでやって来た21歳の女子大生と24歳の会社員のカップルさんがおそろしい覆面をかぶった男５～６人に襲撃された後、雑木林に連れて行かれた。

会社員の男性は、ふたりの男にシツヨウにけられていた。

「ギャー!!やめて!!助けて!!」

女子大生は、４人の男に身体を押さえつけられて、白のブラウスを思い切り破られて、ブラジャーをちぎられて、スカートをくしゃくしゃにされた後、シツヨウに犯された。

それから３時間後に、カップルはボロボロに傷ついたまま置き去られた。

女子大生は、ボロボロに傷ついて恥ずかしい姿でどうにか立ち上がって、倒れているカレのもとへ行った。

女子大生は、何度も繰り返してカレの名前を呼んでいたが、身体は冷たくなっていた。

「そんな…どうして…どうしてなの…ねえ…(カレシ)…起きてよ…ねえ…」

女子大生は、恐ろしい声をあげて泣き叫んでいた。

それから10時間後のことであった。

まんのう公園の近くの雑木林でカップルが襲撃された事件が発生した時、アタシは詰田川沿いのラブホで、予約のお客様のデリヘルのサービスをしていた。

アタシは、朝７時前に事務所に売上金を届けた。

売り上げ金を届けて、今日の取り分をいただいたあと、待機部屋に帰ってきた。

鏡の前に座ったアタシは、レモン色のＴシャツを脱いだ。

Ｔシャツの下は、サックスブルーのブラジャーを着けていた。

鏡を見つめているアタシは、大きくため息をついた。

その時であった。

四国新聞を読んでいた女のコが、泣きそうな声でこう言うた。

「ミナが…まんのう公園の近くの雑木林で…恐ろしい覆面をかぶった男のグループに集団暴行を受けて、大ケガを負ったみたいよ!!」

まんのう公園の近くの雑木林で発生したカップル襲撃事件で、被害を受けて大ケガを負った女性は、うちのデリヘル店に短期で在籍していたミナちゃんだった。

アタシは『まさか…』…と思って気が動転していた。

女のコたちは、口々にこういうてた。

「ミナ…ミナがレイプされて大ケガを負ったって本当なの!?」
「本当よ。」
「どこの病院に運ばれたのよ!?」
「どこって、三木町の医大病院に救急車で運ばれたわよ。」
「医大病院。」
「ミナちゃんは、どうなったのよ!?」
「分からない…」
「そんな…｣
｢ミナちゃん…とてもがんばりやさんだったわ…最初の時は…大学４年分の学費を稼いで…２度目は…婚約者のカレと結婚するので、結婚に必要なおカネを稼いでいたがんばりやさんだったわ…それなのに…」

しばらくして、とくにミナと親しかった女のコが事務所にやって来た。

女のコは、病院に緊急入院したミナのことをみんなに知らせた。

「みんな大変よ!!」
「ナオ、どうしたのよ!?ミナはどうなったのよ!?」
「ミナ…レイプされたことが原因で、極度の心的外傷におちいったわよ…言葉が…言えなくなった…ミナ…アタシの呼びかけに…反応しなくなったわ…」

ミナのことを知らせた女のコは、その場にしゃがみこんで声をあげて泣いた。

「ミナ…」
「どうしてなのよ…」
「ひどい…」
「許せない…」
「ミナをレイプした男のグループは許さないわよ!!」
｢そうよ!!許さない!!｣
｢見つけたら、八つ裂きにしてぶっ殺してやる!!｣

女のコは、犯人の男のグループを見つけたらぶっ殺してやると怒り狂っていた。

午前10時頃のことであった。

まんのう公園の近くの雑木林でカップル襲撃事件を起こした男のグループ５～６人は、善通寺の警察署に出頭して自首した。

取り調べ室にて…

男のグループ５～６人は、取り調べに対して行き当たりばったりでカップルを襲撃した…犯行理由は『コンカツがうまく行かないのでむしゃくしゃしていた!!』と供述した。

しかし、担当の刑事が主犯はいるのかとどぎつい声で言うたので、男のグループ５～６人は表情が青ざめた。

こともあろうに、今回のカップル襲撃事件で被害を受けた女子大生はけいさくが好きだったカノジョで、会社員の男性はけいさくが気に入らないプレーボーイのＢくんであった。

彼らは、けいさくから頼まれて事件を起こしたことを言おうとしたが『だから、行き当たりばったりなんです!!主犯はいません…誰からも頼まれていません!!』と言うた。

けれど、刑事たちは『オドレらは死にたいのか!?』と彼らに凄んだ。

このあと、取調室に30人の刑事たちが入ってきた。

30人の刑事たちは、彼らが本当のことを言わないので、集団暴行を加えた。

それから数時間後のことであった。

彼らは、刑事たちから集団リンチを喰らって殺された。