いつも、君を見ていた【完】
明くる日。
私はスターティングブロックを使った練習をしようと、ひとり黙々と準備をしていた。
自分の歩数に合わせてセットしようときていると、横からサッカーボールが転がってきた。
「あ、すいません」
「いえ……あ、」
私がサッカー部から転がってきたボールを手に取り顔を上げると、そこには気になっていた人物がいた。
少し薄汚れた白いTシャツには、マジックでデカデカと″錦織″と記されていた。