少女不完全 刻



刻み終えたのか手を止めた薊花

「うん…
これなら簡単には消えないだろうね

お疲れ…薊花?」

薊花を抱きしめると凄く震えてる

きっと、今日の事は薊花にとっても
忘れられない1日になるだろう…


そうだな…
もっと忘れられなくしてあげようかな


「薊花…
そこで大人しく待っててね?」


僕はそう言って、
台所から包丁を持ち部屋へと戻った



僕の言ったように、大人しくしてる薊花


薊花に見えないように包丁を隠し


「薊花…
目を瞑ってくれないかな?」


僕の指示通りに目を瞑る薊花

震える薊花の手を取り

両手に包丁を持たせ
上から自分の手で覆い

そして、薊花に触れるだけのキスをした


< 16 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop