結婚前提で頼む~一途な御曹司の強引な求愛~
*
「お疲れ~!」
終業後、会社近くの居酒屋で、私は同期の三人の女子と生ビールで乾杯していた。
「里乃子がホントお疲れだよ~。みんないたわってあげて~」
かほが私の右隣で言い、私はううっとテーブルに突っ伏して見せた。
「今日も怒られたであります!」
向かいの席で雅美が気遣わしげに言う。
「聞こえてたよ。榛名先輩、もうちょっと優しく言ってくれてもいいのにねえ」
雅美は隣の一課なので、デスクは離れているけれどオフィスは一緒だ。私の怒られる様は見えていたのだろう。穏やかで優しい雅美には、怒られしょぼくれる私はさぞ可哀想に見えただろうなあ。
「でもさあ、榛名先輩くらい顔が良かったら、怒られたいなあ」
はす向かいの席で無責任なことを言うのは、経理の花凛だ。いかにも学生時代はギャルでしたって雰囲気の花凛は、榛名先輩の顔が好きと普段から公言している。
「確かに顔はね~、ずるいくらいいいよね」
かほが追加して言う。かほは同じ部署で榛名先輩を毎日見ている。私の隣のデスクなので、私が怒られるときはだいたい隣で話を聞いている。
「入社したときは、めちゃくちゃイケメンと同じ部署になっちゃったって盛り上がったもん」
そうなのだ。榛名先輩は顔がいい。もっと言うと、スタイルもいい。180センチくらいの長身に、細身のスーツが良く似合う体型。だけど、同期の男子情報では脱ぐと腹筋バキバキの細マッチョだそうな。
元モデルですって言っても誰も疑わないだろう顔とスタイルの先輩は、社内では女子人気上位のメンズだったりする。あんなに無表情でおっかない人なのに。まあ、おっかないと思ってるのは私だけかもしれないけれど。
「お疲れ~!」
終業後、会社近くの居酒屋で、私は同期の三人の女子と生ビールで乾杯していた。
「里乃子がホントお疲れだよ~。みんないたわってあげて~」
かほが私の右隣で言い、私はううっとテーブルに突っ伏して見せた。
「今日も怒られたであります!」
向かいの席で雅美が気遣わしげに言う。
「聞こえてたよ。榛名先輩、もうちょっと優しく言ってくれてもいいのにねえ」
雅美は隣の一課なので、デスクは離れているけれどオフィスは一緒だ。私の怒られる様は見えていたのだろう。穏やかで優しい雅美には、怒られしょぼくれる私はさぞ可哀想に見えただろうなあ。
「でもさあ、榛名先輩くらい顔が良かったら、怒られたいなあ」
はす向かいの席で無責任なことを言うのは、経理の花凛だ。いかにも学生時代はギャルでしたって雰囲気の花凛は、榛名先輩の顔が好きと普段から公言している。
「確かに顔はね~、ずるいくらいいいよね」
かほが追加して言う。かほは同じ部署で榛名先輩を毎日見ている。私の隣のデスクなので、私が怒られるときはだいたい隣で話を聞いている。
「入社したときは、めちゃくちゃイケメンと同じ部署になっちゃったって盛り上がったもん」
そうなのだ。榛名先輩は顔がいい。もっと言うと、スタイルもいい。180センチくらいの長身に、細身のスーツが良く似合う体型。だけど、同期の男子情報では脱ぐと腹筋バキバキの細マッチョだそうな。
元モデルですって言っても誰も疑わないだろう顔とスタイルの先輩は、社内では女子人気上位のメンズだったりする。あんなに無表情でおっかない人なのに。まあ、おっかないと思ってるのは私だけかもしれないけれど。